労働時間を正しく認識し、賃金割増のラインを理解する|外国人雇用のことなら外国人総研

TOP  コラム  労働時間を正しく認識し、賃金割増のラインを理解する

労働時間を正しく認識し、賃金割増のラインを理解する

2018.05.28

コラム

労働時間を正しく認識し、賃金割増のラインを理解する

労働時間には決まりがある
日本において労働時間は法律で決められていて、1日8時間、週に40時間を超える労働は時間外労働に該当します。外国人も例外ではありません。

この考え方は、あらゆる会社に浸透していて、多くの会社が1日8時間労働で、1週間のうち5日勤務、2日休みというサイクルで事業活動を行っています。もちろん、変則的に1日7時間の週6日勤務で、そのうち土曜日だけは5時間勤務という会社もあります。

この考え方は、労働基準法32条と35条に、明確にまとめられています。労働基準法には、休日や休憩の考え方も規定されていて、「毎週1日の休日」と「8時間を超える業務の場合は1時間以上の休憩」を、使用者は労働者に与える必要があることが書かれています。

この労働時間というのは使用者の指揮命令下に置かれている状況のみ、カウントされるので、休憩時間などはカウントされません。例えば、仕事前後の掃除、お昼休みや休憩時間は、労働時間に含まれないということになります。

この「指揮命令下に置かれている」という部分について、通勤時間や出張先に直行する時に発生する移動時間や、出張先から直帰する時の移動時間は労働外時間として扱い、労働時間には含まないと解釈されているので、移動などの時間がいくら長くても、時間外労働として考えません。

労働時間を超える勤務について
しかし、実際、毎日定時で帰れるような会社はまれで、忙しいところでは毎日深夜まで勤務しているところもあります。実は、そのような会社では、ある協定を結んでいるのです。

これまで説明したように、基本的に、労働時間については労働基準法で、「1日8時間で週に40時間」と明確な決まりがあるので、この考え方から超えてしまった労働時間は時間外労働となります。労働時間は1日8時間が最長なので、8時間を超えれば残業となります。

この時間外労働を使用者が労働者にお願いする時は、使用者と労働者で「36協定」で時間外労働および休日労働に関する協定を結び、「36協定届」を提出することになります。ほとんどの会社では、この「36協定」を結んでいるということになります。

この「36協定」を結べば残業代は免除になるのではないかと考える使用者も中にはいるかもしれませんが、それは間違いです。あくまで「36協定」は労働時間を延ばすための約束事であって、割増賃金を減らすための約束事ではありません。残業代はきちんと払う必要があります。

また、会社によっては、土曜日勤務で、週に40時間を超える労働を強制的に労働者にさせている会社もありますが、40時間を超えての仕事は時間外の勤務になるので残業代が発生します。

これには、特殊な考え方もできます。「1週間で40時間の勤務時間を1年間」として計算し、総労働時間数を算出すると2085時間となります。そこで、平日は、8時間から15分ずつ削って、1日7時間45分労働とし、その分、隔週の土曜日を出勤させるという方法です。

この1年間の総労働時間から休日を決めていくという方法を使うと、平日は8時間ではなく7時間勤務とし、年に297日出勤してもらうこともできるように思えます。

ところが労働時間とは別に、総労働日数について、1年で280日以内という決まりもあります。そのため、毎週6日、月曜日から土曜日まで働いてもらうことはできません。また、1年の総労働時間から休日を決めるのであれば、就業規則に必ず「1年単位の変形労働時間制導入する」などの記載が必須となります。

「36協定」があればなんでもありではない
「36協定」が結ばれているのなら、使用者は労働者に残業をお願いすることも可能ですが、残業時間についても上限があります。

具体的には、「1週間で15時間、2週間で27時間、1か月で45時間」と制限されています。この時間を超えるような仕事を押しつけてしまっているのならば、たとえ「36協定」を結んでいても、原則、違法となります。

この「36協定」に特別条項を設けているのならば、繁忙期などの特殊な時期だけは超過しても適法となります。ただし、1か月に60時間を超えた時間外労働が発生した場合は、25%増ではなく50%増の賃金を支払わないといけなくなります。

(画像は写真ACより)

外国人雇用の事ならお任せください!