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個人事業主でも外国人を雇える?注意点と準備のコツ

2018.08.27

コラム

個人事業主でも外国人を雇える?注意点と準備のコツ

理論的には可能だが・・・
近年は就職活動も超売り手市場といわれるように、人材不足、労働力不足に悩む事業者が多く、いかにして必要な人材を確保するか、優秀な人材を採用するかが大きな問題となっています。今後はさらに少子高齢化が進み、生産労働人口の減少が発生しますから、こうした労働をめぐる問題はさらに深刻化を増していくことでしょう。

人材を必要としているのは、何も大企業ばかりではありません。小規模な経営を行う個人事業主にもいえることです。一昔前ならばごく珍しいケースであったかもしれませんが、グローバル化も進む現在、個人事業主でも可能ならば外国人を採用したいと思われる方は増えています。

飲食業や外国語教室などはもちろん、とくにその技能やノウハウを買って、雇用したいと希望されるケースが少なくありません。では実際のところ、日本国内の個人事業主が外国人採用を行うことはできるのでしょうか。

結論からいえば、雇用は可能です。出入国管理法など関連法を参照すると、個人事業主が正式に外国人を雇用すること、そして就労ビザをとることは、法的・理論的に可能で、条件さえ満たせば問題ありません。

しかし可能であることと、容易に実現可能であることとは異なります。やはり個人事業主の場合、特有の注意点があり、ポイントを押さえた準備が必要で、ややハードルは高くならざるを得ません。今回はそうした個人事業主の外国人採用について、解説していきます。

実体や安定性・継続性をいかに示すか
まずどのような法人・団体でも、外国人を労働者として受け入れる場合には、本人の氏名や在留資格、在留期間などについてきちんと確認を行い、厚生労働大臣への届出を済ませることが義務付けられています。確認・届出を怠ったり、虚偽の内容で届け出たりした場合、30万円以下の罰金といった処罰対象になりますから、注意が必要です。

就労が認められる在留資格か、認められる場合、どういった範囲内での就労・国内活動が許可されているのか、丁寧に確認することも大切です。不法就労・不法滞在とならないよう念入りにチェックしましょう。

その上で個人事業主の場合、事業実体やその安定性、継続性を厳密に証明できなければなりません。事業者が外国人を採用する場合には、発行後3カ月以内の登記簿謄本を用意しますが、個人事業主の場合、税務署への届出を行っているだけで、登記事項証明書や定款といった公的なものがなく、事業の実体を明確に示すことができません。よって、法人とは異なる複数の書類資料により、事業の実体や適正性、安定性、継続性を証明していく必要があります。

かみ砕いていうと、会社として不法な行為を行っていないか、雇用した外国人にきちんと給与を支払うことができ、社会保険料などの負担も負えるか、就労ビザを得た場合、少なくとも在留期限内はその会社で働き続けられるか、事業者都合で簡単に廃業してしまうといったことがないかといった点を示さなければならないということです。

入国管理局が審査で用いる判断基準としては、資本金の大小や事業活動による売上高、粗利益、従業員数、営業種別・品目、施設状況、決算内容、今後の事業計画などが主なものになっています。

事業計画書と収支計画書をしっかり作成!
まず個人事業主が外国人採用を行うなら、「事業計画書」を作成しましょう。雇用する外国人を中心に展開し、ある程度の売上が見込める計画があれば、その内容を詳しく記すことで有利に進めやすくなります。

客観的に信頼できる計画書資料となるよう、できるだけ具体的数字を盛り込み、創業のきっかけや事業の趣旨、集客方法や立地についてなどを詳しく書き込みましょう。すでにクライアントがいる場合は、覚書でもかまいませんから契約書を作成し、そのコピーを添えると、一定の強い根拠になります。

事業としての安定性・継続性などを示すため「収支計画書」も重要です。月別の単位で1年分といったある程度まとまった期間分を作成・提出しましょう。あまりに希望的観測にすぎる内容は困りますが、計画時点でビジネスとして成立しないマイナス内容も問題です。客観性、具体性を意識し、信頼を獲得できる仕上がりを目指しましょう。

対象となる外国人をどうしても採用したい背景を「申請理由書」で説明することも有効です。就労ビザ申請時には、会社名で作成して入国管理局に提出する雇用理由書が必須となっていますが、これに加えて、その外国人を雇用することにより、業績向上が見込める理由を、固有のスキルなどから示し、書類として添付します。

業績向上で来年度の売上見込額が今年度を上回るなら、必須書類として提出する直近年度の決算書に加え、来年度決算見込みの書類を追加資料として提出することも考えましょう。雇用して展開する具体的なこの事業から、これだけ売上が出る、それによりこれだけの売上増が見込まれることを示せれば、審査を通過しやすくなります。

ここでも信頼性や客観性をもたせるため、第三者的立場の専門家である公認会計士が作成した予想収益の資料や、売上見込みが確認できる売掛先との契約書コピーなども、できる限り準備するようにしてください。

いかがでしたか。このほかにも、事業内容によって有効となる書類、必要となる書類が考えられます。いずれにしても、就労する外国人本人の経歴やスキルと、雇用する側となる個人事業主の事業における安定性・継続性、それぞれが実態に即し適切に見合っていると客観的に認められること、それが重要であり、そのために必要な立証書類を所轄の入国管理局へ提出・申請することがポイントとなるでしょう。

(画像は写真素材 足成より)
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