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残業を断ることはできる?知っておきたい断れないケースとその罰則

2017.07.31

コラム

残業を断ることはできる?知っておきたい断れないケースとその罰則

残業とプライベート
仕事が集中して業務が終わらず、業務を終わらせるため残業をしなくてはならない場面は頻繁に起こります。

しかし、家事や育児、プライベートの大切な用事など、できれば残業をしたくない時もありますよね。中には育児や介護などの生活を優先するために時間に融通がきく派遣社員になる人もいるのではないでしょうか。

もし、会社から残業命令を受けた場合には断ることができないのでしょうか。そして、仮に断った場合にはどのような罰則が考えられるのでしょうか?

また、残業の命令を断ることができる正当な理由にはどういったケースがあるかについて、ここでは法律的な根拠と共に解説していきます。きちんとした知識を得ることで日々の仕事に役立てていきましょう。

残業の命令とその根拠
労働基準法の規定では、使用者は労働者に対して「1日8時間、週40時間を超えて労働をさせてはいけない」と定められています。原則的にこれ以上の労働をさせてはいけないことになっているのです。

しかし、これには例外規定が設けられていて、過半数を占める労働者の代表者と企業の間で話し合いを持ち、協定の締結を行うことで労働時間の延長が可能になります。これを36協定(サブロクきょうてい)といいます。

協定の中では残業の取り決めとして「労働の内容、労働延長時間、人数」など一定の条件のもとで労働時間を延長することが可能になる旨を記載しなければなりません。また、協定の内容は休業規則へ明示し、労働基準監督署へ届け出を行うことも必要になります。

残業の命令を拒否した場合の懲罰
36協定を労使間が結ぶことで雇用主は労働者に労働時間の延長、すなわち残業を業務命令として出すことができます。

これは、業務上の命令ですので、正当な理由なしに残業を拒否して従わない場合には最終的に懲戒解雇の処分を下すこともできるのです。この36協定を結ぶことができるのは正社員だけではなく、パートやバイトといった有期雇用の労働者にもあてはまります。

しかし、一度や二度残業を拒否したからという理由だけで解雇処分を下すことは職権の乱用になってしまいます。労働者との話し合いや指導を行うことが必要になるのです。

断ることができる場合とその条件
労使間の36協定が結ばれていることで雇用主は労働者に残業を命令することができますが、一方、労働者の側でも「正当な理由」があれば残業を断ることができます。正当な理由には以下の様なものがあります。

法律や制度に不備がある場合

前述の36協定が労使間で結ばれていない場合や、残量に関しての規定が盛り込まれていない場合には当然ながら雇用者側は労働者に残業をさせることができません。

また、36協定を結んでいても残業の延長時間には上限があり、例えば1カ月間であれば15時間以内にしなければならないとされています。

36協定の中で特別な場合にための条件を定めるなどの措置がある場合は別ですが、通常こうした法律に基づく上限を超えた残業は拒否することができます。

他にも、社員数の増加などにより、労働組合に加入者が社員の過半数を下回った場合には36協定が無効になる可能性が高いです。

出産や介護などの理由
妊娠した労働者の出産前後の時期や出産後の育児の他、家族の介護などの理由がある場合には労働基準法や介護育児休業法などの法律に基づき残業については制限がされ、強制的に働かせることができません。

本人の体調不良や体調を崩す恐れがある場合
体調を崩している社員が体を休めることや通院のために残業を断るという場合もあると思います。こうした理由で残業を断ることに対する法律上の明確な根拠はありません。

しかし、体調を崩し病気になることで社員が働けなくなり、労働者本人と会社が被る不利益を考えるとこれも正当性のある理由の範疇に入るといえるでしょう

派遣社員と残業の拒否
派遣社員は派遣会社に雇用されて労働時間を管理されています。そのため自分の会社に派遣されている従業員を勝手に残業をさせることはできません。

派遣元の会社と派遣社員が36協定を結んでおり、残業の規定がしっかりと定められている場合にのみ残業させることができます。

長く働くために法律や仕組みを整える
企業が業務を進める中で、仕事の偏りが発生することを100%避けることはできません。あふれてしまった業務をこなすために必要なのが残業です。

会社側は労使間の協定を定めることで雇用者に対して労働時間の延長をさせることが可能です。一方労働者の方も育児や介護、体調不良など、正当な理由があれば、残業を拒否することも可能です。

しかし、最も大切なことは残業が発生しないよう業務の仕組みをつくることが大切です。
そしてもし業務量があふれててしまった場合には、個人個人の残業が少なくなるように仕事のバックアップ体制やワークシェアリングなどの仕組みを日頃から作り上げることであるといえます。

そうした仕組みができていない場合には、会社や上司と労働者が意思の疎通を行い納得した上で残業を行うことや取りやめることを決定していく必要があります。36協定や労働基準法などの法律や決まりごとはそうしたコミュニケーションをとるための指標になるものなのです。

(画像は写真ACより)

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